アニマルトラッキング

アニマルトラッキング

野生動物の足跡や糞、食痕などフィールドに残された痕跡から野生動物の行動を読み解くことをアニマルトラッキングといいます。
子供の頃に国立科学博物館今泉吉典博士の「イリオモテヤマネコの発見」「イリオモテヤマネコを追って」を読んで、アニマルトラッキングにとても興味を持ちました。他にも長野で中学教師をされていた中村登流さんがエナガの研究結果を著した「森のひびき」、 著者と本のタイトルも忘れてしまったけれど熊本の高校教師がホンドギツネの生態を追いかけた本など、たくさんの本に影響を受けて自分もアニマルトラッキングを始めました。
高速道路が出来る前の山の中を沢登りしたり、裏山をいくつも越えて奥まで入り込んだり、夢中で野生動物の痕跡を追い掛けて遭難しそうになったことが何度かありました...。

雪の上の足跡

ホンドギツネの足跡。最近は少ないのですが昔は犬を放し飼いしている家も多く、犬かキツネの足跡なのか紛らわしかったです。 キツネはがに股にならず肩幅の狭いまっ直ぐな足跡が特徴です。あと、ホンドタヌキの足跡は、左右の幅が少し広い感じで足裏が丸くて小さいです。

ホンドテンの足跡。走るときのホンドテンはシャクトリムシのように長い体を上下にくねらせ、両前足と両後足を交互に出して進むので写真のような足跡になります。 左右の足は多少前後にずれます。

トウホクノウサギの足跡。足跡はよく見るのに姿は滅多に見られないトウホクノウサギ。足跡を追ってみても途中で途切れることが多くノウサギまで辿り着きません

ニホンリスの足跡。下側の小さい跡が手で、前側の大きい跡が足です。ニホンリスはけっこう地面を走り回っています。冬は雪の上に走って長い距離を移動した足跡がよく残っています。

アカネズミの足跡。雪の上に林道の端から端を横切るアカネズミの足跡を見ることがあります。両端にはトンネルの小さな入口が開いています。細長い線のようになっているのは尻尾の跡です。

ホンドテンの糞。沢の周囲の石の上や林道のど真ん中にホンドテンの糞がよく落ちてます。

ホンドタヌキのため糞。林道で何か所かため糞を見かけます。忘れて歩いていて直前にあっと気づき回避すること度々。

ニホンカモシカの糞。カモシカは一ケ所にまとめて糞をします。ヤギの糞に似て、黒くて細かいです。近年増えてきたニホンジカ の糞はもっと大きくて黄土色、パラパラと広い範囲に落ちている違いがあります。

トウホクノウサギの硬糞。ノウサギは偽反芻で軟便を食べて消化し直してからこの硬便をします。

食べ跡

ニホンリスアカマツの松毬(まつかさ)を食べた跡。 リス好きな人たちはこれをエビフライと呼びます。齧り残した松毬の先端の鱗片がこげ茶色で、いかにもエビフライの尻尾のように見えます。鱗片をはぎ取られた軸は先端が膨らんだ明るい茶色で、 これもエビフライが思い浮かぶような形と色をしてますね。

アカネズミオニグルミを食べた跡。 日本でオニグルミの硬い実を食べる動物は、アカネズミとニホンリスだけです。クルミの繋ぎ目を齧ってカパッと二つに割ってお皿のようにしてから中身を食べるニホンリスに対して、 アカネズミはクルミの膨らんだ部分に穴を開けて中身を食べます。

落し物

ヤマドリが何者かに捕食された跡。この辺で見かける猛禽類はハイタカノスリなどで、ヤマドリを襲うとは思えません。 ホンドギツネホンドテンの犯行かと思います。

アカゲラが何者かに捕食された跡。ハイタカの可能性が高いと思います。

ニホンジカの角。耕作放棄された畑のど真ん中に落ちていました。近年、シカが増えているので森の中で姿を見掛けます。この角は家の中に飾ってあります。