休耕田の生き物

春の休耕田

キジ アズマイチゲ ヤマアカガエル ルリタテハ シータテハ フキ

裏山にある小さな休耕田です。春は、まだ枯草が多く土色しています。
野草:野草は、畔にフキ->フクジュソウ->アズマイチゲの順で花が咲き始めます。
両生類:4月中旬~5月初旬にかけて、ヤマアカガエルが産卵します。たくさんのヤマアカガエルが集まってきて、ケロケロ甘い鳴き声が聞こえてきます。でも、田んぼに近づくといっせいに泥の中や草の中に隠れて、あまり姿を見られません。
蝶・蛾:成虫で越冬したルリタテハシータテハが毎年この場所に現れます。数は1匹、2匹なのですが、ときどき激しく縄張り争いを繰り広げています。
野鳥:また、キジの雄が「ケーン、ケーン」と掠(かす)れた声で鳴くのもこの頃です。盛岡などの都市郊外のキジに比べると、姿を見るのは意外と難しくてあまり写真を撮れません。

7月の休耕田

キイトトンボ ドジョウ ハラビロトンボ モリアオガエル ホンドタヌキ

7月になると休耕田にたくさんのトンボが現れます。
トンボ:成虫の終わりの方のシオヤトンボハラビロトンボオオシオカラトンボは7月から姿を見せます。キイトトンボなどのイトトンボ類も7月に一番見かけます。
魚・甲殻類:裏山の休耕田は、沢から100m以上離れた高い場所にあり、湧水で水位を保っています。面積も狭いのですが、ここにドジョウが棲息しています。ポツンと離れた田んぼにどうやってやってきたのか不思議ですね。
両生類:夏は、ヤマアカガエルと入れ替わるように、モリアオガエルのコロロ...という鳴き声がします。山の中の池が枯れるときがあり、周囲に樹木がないここでも産卵するようです。
野生動物:ここ10年で、耕作放棄地が増えてきました。ホンドタヌキと日中に出会うことが増えたのも、そんな理由なのかもしれません。人馴れしているというより、人を知らなくて怖がらないように見えます。