ホンドテン
分類食肉目イタチ科テン属ホンドテン
分布本州、四国、九州 ※北海道南部、佐渡島に移入
生息地森林
大きさ雄45~49cm、雌41~43cm 体重 雄 0.9~1.9kg 雌 0.8~1.0kg
メモ地面と木の上、ふわりと軽やかに移動します。歩き方は、シャクトリムシみたいです。食べ物は、車に轢かれた個体の口元を見たらヒメネズミを咥えていたのを見たことがあります。桑の実やサルナシの実を含んだ糞をよく見ます。ニホンミツバチの巣を襲っているところを見たことがあります。

テンとの出会い 2

2月18日15時53分。この年の岩手県北は雪が少ない冬だったのですが、冬の終わりに大雪が降りました。生き物たちの足跡がない新雪の上を、山奥へ向かって歩いていたときです。

沢沿いをテンが歩いていました。こんなに近くで出会うのは、11年ぶりです。

横切って沢の中へ消えました。でも、こちらに歩いてきそうな気がしたので、じっと動かず、もう一度現れるのを待ちました。

カメラを持って待ち構えていると、沢を乗り越え顔を出しました。テン特有のしゃがみ立ちで、こちらを窺っています。耳が小さくて丸顔です。大きめの個体ですが、雌かもしれません。

人がいることに気づいて、沢へと踵を返しました。もう少し近くで見たかった、残念。

テンが歩いていたところに行ってみました。テンが沢へと下った足跡です。もっちりフワッとした新雪で、テンも雪を漕いで歩いていたことが分かります。

テンが暮らす環境。周囲の森は大規模な伐採があり、森が更新中です。足跡を辿ってみると、反対斜面の伐採されていない森(3枚目の写真)から降りてきて、沢沿いを歩いていたところに出会ったということのようです。

テンとの出会い 3

4月13日16時46分。少し暗くなり始めました。裏山を歩いていて、いつも通る林道に差し掛かったときです。路上に、端が白っぽい折れた太い木の枝が落ちています。念のため、ズームを望遠にして覗いてみました。

突然、走り出しました。テンでした。気づくのが遅れたことを後悔しながらシャッターを切り続けます。

林道を横切り、藪の中に消えていきました。後を追ってみましたが、姿は見えません。少し離れたところから、テンが草むらを走る音がカサコソして、やがて気配はなくなりまた。冬の真っ白な雪の上だとテンの黄色い体は目立つけど、落ち葉の上では保護色になって分かりづらいです。