タゴガエル
分類無尾目アカガエル科アカガエル属タゴガエル
分布本州、四国、九州 ※日本固有種
生息地山地や森林内の渓流付近
大きさ体長オス30~58mm、メス31~54mm
メモ鳴き声は「グゥッグゥッグェッグェッ」と低い声。春に沢の上流を歩くと、よく鳴き声が聞こえますが、姿は見えません。沢の石の隙間に潜んで鳴いています。ナガレタゴガエル、オキタゴガエル、ヤクシマタゴガエルなどの亜種が知られています。

森の中の沢に暮らすタゴガエル

頭部が短く幅が広い。胴幅もあり、ずんぐりしている。体色は、明褐色、褐色、灰褐色など個体や地域により変わる。背側線はやや太く明瞭、鼓膜部で緩やかなV字に折れ曲がる。指先は細くない。オスは下顎に1対の鳴嚢がある。小型の徘徊性クモや小さな昆虫、陸生の小さな貝類などを餌にしている。繁殖期は通常4~5月で水温は9~14°C。産卵は渓流の伏流水や湿地の流れの緩やかな場所に30~160個産む。オタマジャクシは、卵黄の栄養のみで、変態まで成長すると言われる。名前の由来は、両生類学者の田子勝弥氏による。

6月19日11:48。この辺は、ヤマアカガエルが多く、田んぼ周辺や林道でもよく見かけます。写真のカエルは、ヤマアカガエルと見た目が違って見えるので、タゴガエルだと思います。

9月16日16:45。沢の中の大きな石にしがみ付く幼体。手足が針金のように細いです。栄養不足なのかも。

11月15日15:40。沢の最上流付近で、石をひっくり返したらいました。寒さのせいか、あまり動きません。もう冬眠が始まっているのかな。大きくてふっくらした体なので、雌かなと思います。

繁殖期の雌ガエル

5月19日8:33。沢の最上流で見つけました。お腹がパンパンに膨れているので、産卵間近の雌だと思います。いつか卵も撮影してみたいですね。

鳴き声

タゴガエルが暮らす沢の上流。春に沢に流れ込む細流の石の隙間で、「グゥッグゥッグェッグェッ」と鳴く声を聴くことが出来ます。姿はなかなか見ることが出来ません。


5月15日16:28。山の尾根と尾根の狭間の細い20mくらいしかない沢の支流で、1mくらいの距離を置いて「グゥッグゥッグェッグェッ」と鳴き声が連なります。石をひっくり返しても、いつもは見つけられないのですが、今回は小さな丸々とした雄が現れました。