ケヤマハンノキ
ケヤマハンノキ
分類 カバノキ科ハンノキ属ケヤマハンノキ
分布 北海道、本州、四国、九州
自生地 丘陵の上部から山地。川岸や沢沿いに多い。
大きさ 10~20m
花の時期4月
メモ 雌雄同株。痩せ地や湿地など条件がよくない場所の先駆種として生えています。類似種に葉などが、ケヤマハンノキに比べて小さいタニガワハンノキがあります。

ケヤマハンノキの林

休耕田や放棄された湿地の畑などに、真っ先に侵入する樹木です。写真は元々たばこ畑で、その後リンドウ畑になり、10年前は野菜畑でした。耕作を止めて10年でケヤマハンノキの林になりました。

上の写真の林の中。まだ細いケヤマハンノキの幹がぎっしり生えてます。ハンノキの仲間は、根に形成した根粒の中に根粒菌を共生させ、植物の生育に必要な大気中にある窒素を根粒菌を通して取り込んで成長が早く、先駆種として攪乱された沢沿いの荒れ地や湿潤な場所に多く自生します。

ケヤマハンノキの姿

沢沿いのケヤマハンノキ。沢は、何年かに一度の大雨で氾濫したり、その後の護岸工事とかで攪乱されたりで、そんな場所にケヤマハンノキがぽつりぽつりと生えています。

沢沿いのケヤマハンノキの全景。10mは超えていそうです。

ケヤマハンノキの幹。材は木肌が緻密で、まずますの硬さ~やや柔らかめ。木材の流通は多くない。同属の北米産アルダー材が輸入され、建築材や合板の芯材に使われている。

ケヤマハンノキの葉。葉は互生し長さ8~15cm、幅4~13cm。表面は濃緑色で短毛がまばらに生え、裏面の脈上にはビロード状の軟毛が密生する。長さ1.5~3cmの葉柄にも軟毛が密生する。

ケヤマハンノキの花と実

冬のハンノキ。雄花の穂が赤く目立ちます。

雄花と果穂。雄花序は長さが7~9cmで、柄があり枝先に2~4個垂れ下がります。

雌花。4月の葉が展開する前に開花します。雄花序の根元に付きます。

果穂は長さ1.5~2.5cmの楕円形。若い果穂は緑色をしています。